当院で行っているレーザー治療には次のようなものがあります。

網膜光凝固術

パターン1

適応疾患:網膜裂孔、網膜円孔、範囲の狭い網膜剥離裂孔、網膜格子状変性の一部、網膜分離症の一部

将来裂孔原性網膜剥離に進展しうる病態に光凝固を行ってこれを予防します。堤防を作るようなものです。
リスクを考慮し発見時に即座に行うことが少なくありません。

自己負担額は3割負担の方で約3万円、1割負担ならその1/3になります。

パターン2

適応疾患:重症糖尿病網膜症、虚血型網膜静脈閉塞症、その他網膜疾患

虚血状態にある網膜を凝固し新生血管の発生を阻止、または浮腫を軽減します。

疾患や状態により必要な凝固範囲は異なりますが、重症糖尿病網膜症や網膜中心静脈閉塞症の場合網膜周辺部全体の凝固が必要な場合があります。(汎網膜光凝固術)

この場合自己負担は3割負担の方で片眼約5万円弱になります。

網膜光凝固術の流れ

いずれの場合でも手術手技はほぼ同じです。

STEP

眼底の凝固を行う場合は瞳孔を大きくする点眼液(目薬)をさして照射ができる状態にします。

STEP

点眼麻酔薬をさして、レンズを直接角膜につけても痛くないように表面麻酔をします。

STEP

顕微鏡の顎台に顎をのせていただき、頭の後ろをバンドで止め、空気が入らないよう粘り気のある薬品を間にはさんで、専用のコンタクトレンズを角膜にくっつけます。

STEP

そのままその上からレーザーを照射して網膜を凝固します。

STEP

眼底の凝固の場合、しみるような違和感、あるいは目や後頭部の軽い痛みがあることがあります。凝固が終わるまで動かずじっとしていていただくようお願いします。

虹彩切開術

適応疾患:発作(隅角が閉じてしまい急激に眼圧が上がる)が危惧される閉塞隅角症

虹彩(いわゆる茶目)の根本にレーザー(最近の手術ではダイレーザー、YAGレーザーを併用)で穴を開けます。この穴を通して前房水が流れるために発作の頻度は極めて低く、まず起こらなくなります。

過去に術後時間が経ってからの水疱性角膜症の発生が指摘されてきましたが、現在の手術方針ではこの合併症の頻度は極めて低くなったとされています。

手術の予約は診療後、手術適応を評価した上で取りますが、緊急手術を行うこともあります。

自己負担額は1割負担の方で8,000円前後です。

虹彩切開術の流れ

STEP

点眼で瞳孔を小さくして、穴を開けやすい状態にします。
同時に炎症や眼圧上昇を予防する薬をさします。

STEP

準備ができたらレーザー室に移っていただきます。

STEP

顕微鏡の顎台にあごをのせ額をくっつけていただきます。
動かれると必要のない場所にレーザー光線が当たり危険ですので後頭部をバンドで止めます。

STEP

特殊なコンタクトレンズを目にくっつけさせていただき、コンタクトレンズを通してレーザー光線を照射します。一段階目に虹彩を焦がして出血を予防し、二段階目には出力を上げてレーザーで穴を開けていきます。

STEP

穴が開いたらNd-YAGレーザーへレーザーの種類を変えて穴を拡大します。
パチッパチッという音がします。

STEP

出血があればコンタクトレンズを押し付け、圧力を加えて止血します。

Nd‐YAGレーザー後嚢切開術

適応疾患:後発白内障で、自覚症状あるいは視力の低下のある方、一部の緑内障の方

特殊なレーザーで濁った後嚢を切開し、再びよく見える状態に戻します。また緑内障の場合は房水の流れを是正します。レーザーを用いて外から行うため、皮膚や粘膜の切開は必要としません。レンズを目にあて、レーザーを照射するだけで済みます。

破壊した膜の破片や炎症により眼圧が上昇することがあるので、術後眼圧が上がっていないか確認してから帰宅していただきます。

自己負担額は1割負担の方で2,000円程度です。

レーザー機器の顕微鏡部分、顎台にあごをのせていただき、所定の場所に額をくっつけていただきます。後頭部をゴムバンドでとめます。(突然患者さんが動かれると焼くべき場所以外の場所にレーザー光線が当たり危険であるため)
角膜に専用のコンタクトレンズをつけます。くっつけるのに空気が入ってレーザー光線が通るのを阻害しないよう、粘性のある液体をレンズと目の間に挟みます。終わったら洗い流しますので少し辛抱してください。
レーザーを照射します。力を抜いて急に動かないことに専念していただくといいです。
終わったら倒像鏡で照射した部位を確認して終わりです。実際に処置を行っている時間は5分程度のことが多いです。問題があれば追加することもあります。

後嚢切開術の流れ

STEP

点眼で瞳孔を大きくして、穴を開けやすい状態にします。
同時に炎症や眼圧上昇を予防する薬をさします。

STEP

準備ができたらレーザー室に移っていただきます。顕微鏡の顎台にあごをのせ額をくっつけていただきます。動かれると必要のない場所にレーザー光線が当たり危険ですのでじっとしていてください。

STEP

特殊なコンタクトレンズを目にくっつけ、コンタクトレンズを通してレーザー光線を照射します。Nd-YAGレーザーという種類のレーザーで眼内レンズの後ろの膜を切っていくのですが、場合によりパチッパチッという音がします。

STEP

5分前後で処置を完了できることがほとんどです。

STEP

術後眼圧が上昇することがありますので、少し間をおいて眼圧を測定し上がっていないことを確認します。